信用と信頼

身近な人に裏切られて、トラブルになっている… 最近そんな有名人の話題をテレビで見ます。どんなに立派で理知的でストイックな人物でもこんなトラブルに巻き込まれるのだなー小市民な私はみております    (*´Д`)

そこで思いました。「信用」と「信頼」の違いについて 辞書によると…

  • 「信用」とは、それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。信じて用すること
  • 「信頼」とは、相手や対象に対し自分の期待した通りの結果が帰ってくることが信じられること。信じて頼りにすること

です。よく言われているのが、「信用」は過去の実績や能力などの条件付き、「信頼」条件なく信じるという違いです。

アドラー心理学では

【「信用」ではなく「信頼」するのだ。「信頼」とは裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じるのである。】

 とあります。アドラーは 家庭、地域、職場などの共同体の中で人と繋がっているんだ、という感覚のことを「共同体感覚」と言っています。 そして、人はこの感覚を感じられる時に、幸福だと感じるとされています。そして共同体感覚は、「信頼」をベースにしています。無条件に他者を信じ、自分を信じ、信頼関係も自分から始める、それが幸福になる道、共同体感覚を高める方法と言っています。

 他者を信頼し、今の自分を受け入れ、他者の役に立っていると思え、共同体の一員の実感をえる。これらが満たされると人間は幸福を感じるとアドラーは言っております。

では、事業の上で、「信頼」「信用」をどのように考えるのでしょうか?

ここでも「相手を信頼する」のは円滑な関係を気づくうえで重要です。ただ、過去の業績・成績やいままでの関係性で「相手を信用する」のはちょっと注意が必要です。人間は忘れたころにミスをします。過去成功していても今回成功するとは限りません。なので「信用」して任せきりにしてしまうと、手痛い失敗が起きることもあります。

 人間は1人では生きてはいけません。人に頼らないといけないです。いかに上手に人に頼るかもその人の才能です。ただ、それと任せるは違います。またまた辞書によりますと「頼る」はよりかかる、ですが「任せる」は相手がしたいようにさせる、です。どちらが良いかですが…人の字はお互い寄りかかってますね(*´з`)そういうことだと思います。

「信頼しても信用するな」自戒の意味もあります

名古屋市守山区 特定社会保険労務士 

吉川 未佐子

この記事を書いた人