今どきの退職金事情

ここ最近連続して「退職金の相場」についてのお問い合わせがありました

なので!退職金事情 令和版をご紹介

東京都産業労働局が令和2年に退職金事情の統計調査を行い公表しております

このデータは中退共のQ&A「退職金の世間相場はどのようになっていますか?」のデータにも使用されております

内容を要約しますと

新卒から入社して定年退職をした場合の退職金は

  • 大学卒で 10~49名 9,792,000円 50~99名 12,309,000円 100~299名13,428,000円
  • 高卒で10~49名 9,379,000円 50~99名10,820,000円 100~299名12,609,000円

となります ただ、中小企業の場合、学卒新人が定年退職数というのは少数だと思います 厚生労働省のデータでも平均2.8回 最頻値は1回ですので、30歳で転職してそのまま定年とすると勤続年数30年ですので…

  • 大学卒で 10~49名 6,807,000円 50~99名 8,611,000円 100~299名9,844,000円
  • 高卒で10~49名 5,679,000円 50~99名6,534,000円 100~299名7,643,000円

(在籍年数30年 で会社都合で退職を定年で退職と読み替えて表示)

になります 600万円から1300万円が退職金として考える金額となりますね

この資金をどのように準備しているか?というデータもあります その結果は社内準備が60.3%中退共などの共済制度(特退共含む)53.3%保険積立10%その他7.1%となります 複数回答ですので、多くの企業が複数の制度で退職金を準備していることになります わたくしの主観ですが共済制度と、社内準備OR保険の組み合わせが多かったです

では、金額の按分はどのように考えているのか?ですが…

中退共の積立金額は中退共の統計データに記載されておりますが、令和4年8月のデータで55.5%が5,000円で加入しております(平均値は7,763円です)月額5,000円で30年かけた時の中退共金額は2,106,550円となります40年で2,958,950円です

そのため先ほどの退職金を平均値で考えている場合、30年在籍の場合でも社内準備や保険積立で400万~800万円必要になります

全労働者の平均年齢が43歳、高齢化の日本において、退職金をどのように考えるかは今から準備しておく必要がありますね(保険積立をご検討も、ご相談ください)

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