「どうしても頑張れない人たち」はその続編になります
私たちは「努力は報われる」「やればできる」と考えています(多分ほとんどの人が)そして、「頑張る人を応援します」というフレーズも聞きます 私たちはコツコツ努力している人を応援したくなるものです しかし、本当に支援を必要としているのは、「コツコツ自分で頑張れる人」ではなく「事情があり頑張れない人」ではないのか?というのが筆者の考えです しかし、「頑張らない人」を応援するのは「頑張る人」を応援するよりも困難です そのために支援者の支援も必要だ、とも言っています
「事情があって頑張れない人」とはどういう人か、まずは「認知能力が低い人」この人はいくら頑張っても入ってくる情報が歪んでいるので結果が不適切になってしまう人です そして失敗を繰り返し、次第にやっても無駄と考えるようになってしまいます(うまくやれるように工夫をする努力をしなくなっていきます) また認知能力が低いと見通しが甘く、堅実な目標が立てられずに失敗する確率が上がってしまいます
次に「欲求段階の問題」マズローの欲求5段階説によると生理的欲求→安全の欲求→社会的欲求→所属と愛の欲求の4つの欲求の土台があり、「承認の欲求」は最終段階になります その日の食べ物がままならない人が他者から承認を受けるために努力ができるか?といえば難しいでしょう
では、支援する人はどうすれば良いのでしょうか「頑張れない行動の背景を考え付き合っていく」ことが理想ですがそう簡単ではありません 具体的にまずどうすればよいのか、頑張れる土台をつくるために①安心の土台②伴走者となる③チャレンジできる環境を作ることが重要で、さらに「ずっと支援する姿勢」(支援する人が期待に応じるべきだと考えないでい続けることは親であっても難しいのではと私は思います)が不可欠と筆者は伝えています
会社での人材教育でも、能力不足等問題のある社員の教育方法について悩まれている管理職の方が多く見えます 下位15%であるならば、珍しい話ではなく、社内でもあり得る話になります 承認の方法というのはどのような方にでも共通しているかと思います 人材育成の考え方としても参考になる本でした
